2011年12月10日土曜日

学生の卒論の実験に協力しました

 1週間のご無沙汰でした(分かってもらえないだろうけど・・・)。今日は土曜日。平日に比べて圧倒的に学内は静かです。その中で、卒業研究に頑張って取り組んでいる学生がいます。私はその実験データ取得に協力しました。学生に協力するのは当たり前じゃない、と言われそうですが・・・肉体労働をしました。

以下、Q/Aの形で

Q)何のデータ取得なの?

Ans)今、ダイエットブームで、専用の消費カロリー計が多数販売されています。我々の研究室では、スマートフォンに内蔵されている加速度センサから身体動作の強度を検知し、それを用いて消費カロリーを求めることを検討しています。そのための参考データの取得です。学生たちのデータはありますが、中年のデータがないため、参考ということです(と、いうよりも私の個人的な興味もあります)。

Q)どういう実験を行ったの?

Ans)下の写真を見てください。市販のカロリー計3機種とスマートフォン(ここでは、専用の装着ケースに入れて取り付けました)、それと写真では見せられませんが(直接肌に装着するので、倫理規定に違反する可能性があります(大げさ))、心拍計(心拍数からカロリー算出)をベルトで胸に巻く形で取り付けています。


装着状態です。カロリー計を装着しなくても、普段持ち歩いているスマートフォンから消費カロリー予測ができれば便利ですね。すでに類似のものがマーケットにもあると思いますが、我々は精度評価を明確にするとともに摂取カロリー推定というのも組み合わせます。

Q)どれくらい走ったの?

Ans大学内のトラックを1時間走りました。1400mトラックで21周と300mでした。遅いじゃないか?言わないでください。メタボな中年(初老?)で、ここまで走れる人間は少ない(はず)というのが私の自慢です。


トラックを走る筆者。前方に見える高層ビルが我々の研究室がある情報学部棟です。

Q)結果はどうだったの?

Ans)学生作成のロジックが組み込まれたスマートフォンの算出結果は、市販の3つのカロリー計が示す値の間に入っていました。各カロリー計の結果の差が思っていた以上に大きいのでビックリです。しかし、1時間走っても“かつ丼1杯程度”(ビールを入れたら完全にOUT)しか消費しないということで、改めて運動による減量の難しさを感じました。


筆者の給水のために学生が一瞬伴走してくれました。真剣にデータ取得をしました。途中で歩いたり、休んだりしていません。


 実験はやればいいだけでしょ、と思う方もいらっしゃるかも知れません。しかし、そんなことはありません。正確かつ効率的、取り漏らしのないように実験を行い、そして結果をまとめて、結論なり知見を引き出すことは意外と難しいものなのです(思うようにいかないことが多いです)。今日の実験は私の興味本位の点もありますが、実験目的を明確にし、手法を考え、機材を準備し、そして必要なプログラムを作成することはよい訓練になると考えています。

1 件のコメント:

  1. お疲れ様です。

    走る準備をしている所をお見かけしました。
    「師走なので先生も走ります」というブログ記事になるのかと思っていました。

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