2011年12月25日日曜日

栄養生命科学科とのコラボレーション

 同じ大学内でも他の学科との連携は残念ながらそんなに多いことではありません。どうしても近い研究分野同士で連携となりがちです。しかし今回、直前のブログ記事にもあるように、学生が卒業研究で開発したシステム(Q-Voteリンク)が他の学科でも使われていますので、これを報告したいと思います。

 元々は情報工学科の授業で使用していたものですが、栄養生命科学科の松月先生から利用に関して打診があり(先生のアンテナの感度に脱帽です)、開発者の篠原君(開発時は4年生、現在は修士2年)が松月先生の要望に対応する機能追加を行いました。

 本システムを使っている授業は、給食経営管理実習という授業ですが、その実習で調理したメニューの評価を学生や教職員にアンケートして集めています。アンケートの質問は毎回15問程度、アンケート回答者の数も100人程度です。各人に紙に記入してもらい、集計することは大変な作業となり、翌日の授業に結果を出すことは困難です。

 ここで、アンケートの答えをケータイから入力してもらうことで、自動的にアンケート結果が集計されるしくみをQVoteが提供しています。


アンケート対象は、学生が作った給食メニューです。あまりにもおいしそう(実際においしい)なので、再掲します。

学生の皆さんにはケータイからアンケートを回答してもらうようにしています。結果は翌日の授業で紹介されます。学生の記憶が新鮮なうちに、すぐに結果がフィードバックされるので、高い効果が期待できます。

食後にこのようにケータイからアンケートの回答を入力、送信してもらいます。ガラケーでもスマホでもどちらでも入力できます。


操作には何ら難しさを感じていないようです。私はいつも感心しています。当方の研究室の学生もそれは見事にケータイを使い切っています。


もちろん、年配の方?を中心にケータイの利用が難しい方もいらっしゃいます。そのような方からは紙に記入してもらっています。統計的にも広い年齢層から集計したほうがよいと思います。紙の結果は、本授業を担当されている大森先生がその場で入力されています。すぐやる、ということは簡単なようで難しいというか大変です。私はいつも後回しにして、却って苦しくしています。見倣う必要があります。


 今回の機能追加を通して、篠原君はシステム開発が製造業という観点だけではなく、サービス業という色合いも極めて強い仕事だと感じたと思います。全く異業種である松月先生や大森先生からの要望を理解、咀嚼してシステム上の機能として実現する、ということで単に機能追加・プログラム開発に留まらない貴重な経験をしたと思います。この結果を学会発表(nearly equal 旅行とは言わないでください)としてまとめるのが本件の当面の仕事です。



2 件のコメント:

  1. こんな記事が増えることに期待したいですね. 別の言い方すると, 学生や先生の作ったもの, 考えたこと, 行動したことなどが, 我らの学生生活や授業や研究に関係している,そしてそれが好ましい作用をしていることを伺わせる記事こそ大学のブログにふさわしいじゃないですか.

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  2. とても魅力的な記事でした!!
    また遊びに来ます!!
    ありがとうございます。。

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