2011年8月16日火曜日

解くより作る方が10倍大変

暗号解読は、不可能と思える程、困難な作業です。簡単に解けないように作っているんだから、当たり前とも言えます。その暗号方式の作成ですが、「暗号は解くよりも作る方が10倍大変」と授業で聞いたことがあります。

暗号とまでもいかず、数学で計算問題を作るのも大変です。そういえば高校の数学では、学年があがるごとに、使う公式は難しくなります。しかし、計算は簡単になっていきました。問題が難しい分、計算は簡単になるように作られているようです。計算が簡単になるような数値を、上手に選んでいるなと、感心していたものです。暗号を作るのと一緒です。

コンピュータを使った実験は、本の通りにやっても同じ環境で試してみないと本当に動くか分かりません。そのため、先生はあらかじめチャンと動くか検証します。手順書なども作成しますので、皆さんに2,3時間程度の実験をしてもらうために、その10倍くらいの時間を使って、実験の準備をしています。これまた暗号を作るのと一緒です。

実験の準備のため、実際に試している所です

上の写真は、後期に行われる実験の準備をしている模様です。今日はお盆です。非常に謙虚な先生なので、「お盆のときにも来て仕事しているとアピールするのはエゲツないから」という理由で、タイムカードを押していないそうです。

高校生の皆さんも大学生の皆さんも良く覚えていてください。大学で何気なく受けている授業は、このような教員の涙ぐましい準備の上に成り立っているのです。加えて、今日、先生が倒れたら、タイムカードを押していないので、労災認定がおりません。ですので、先生が倒れた際には、このブログを見た皆さんは、先生が働いていたことを証言してください。

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