2012年6月24日日曜日

展示会(G空間EXPO)を見てきました

 今日は休日、そのためかチャラな表現が一部含まれることをご容赦ください。
  いろいろ外部から最新の情報を入手することは研究だけではなく、授業を進めていく上でも重要です。授業ということで教える内容は基礎的なものでも、余談の形であれ、最新のものはこうなっている、このような動きがある、・・・と示すことは学生の興味を喚起する上で効果があると思います(あなたの研究室の人気度を見るに、その効果が出ていないじゃないか!!!とのツッコミはご遠慮ください)。

  横浜みなとみらいのパシフィコ横浜でG空間EXPOが開催されていましたので、土曜便の午後、ハイセンスかつトレンディーな街(死語かな。自分をそのような環境におくことは○○○の維持のためにも必要です。ナイスバディというのは関係ないか)の散歩も兼ねて見てきました。展示会は基本的にビジネスマン向けのものがほとんどで、土曜日も開催しているものは少ないのですが、このEXPOは土曜日も開催し、一般の方や子どもへの啓蒙、興味喚起も目的としているようでした。

 G空間と言っても漠然としていますが、要するに測位技術(位置の検出、GPSが代表例)や地図情報、それらを組み合わせたシステムやサービスに関する展示会です。GoogleMapsは多くの人が利用していますし、カーナビなどは大きな市場をすでに形成していますね。

入り口の状況。土曜の午後ということで、ビジネスマンは少なく、穏やかな雰囲気がありました。ある意味これはチャンスなのです。Because、担当者とじっくり話ができる可能性があります。

 私が今回見たかったのは、IMES(Indoor MEssaging System)というGPS情報を屋内で再送信するシステムです。ご存知のように、GPSの電波は屋内では受信できませんね。
右上の棒状のアンテナがついているのは、GSP情報を再送信する送信機、左の黒いものが受信機です。これを屋内での測位、ナビゲーションや移動履歴のモニタに適用しようとするものです。


 情報工学科では、GPSの応用システムだけではなく、屋内での測位やその応用なども研究対象としています。そのため、これらの最新情報の入手も重要です。いろいろなところから情報は入手できますが、実際のモノを見ることはやはり違います。


 これは、最初の写真の送信機の機能を蛍光灯の中に埋め込んだものです。設置コストを大幅に下げることになり、普及が期待できます。ここでは、担当の方といろいろ話ができました。現場の開発の方から直接話が聞けることの意義は大きいことを再認識しました。何を仕入れたかったって?ここでは言えません(笑)。


国土地理院さんも出展されていました。国土保全や防災、災害対策の上で、測位や地図情報、それをベースにしたシステムは今後ますます重要になると思います。

あるところで自宅付近の詳細地図を購入したら、おまけとして“地図力かこもん”という本をいただきました(こっちの方が値段は高いです)。“地図力検定試験”という試験があり、その過去問です。「やってみませんか?」ということでしたので、帰宅後、問題を見てみました。以下のような問題が出ていました。

問 GIS(地図情報システム)で用いられるラスタデータの説明として適切でないものを次から選べ。

(1) ラスタデータで作られた画像は、拡大していくとぎざぎざが現れる。
(2) ラスタデータは、写真などの画像を表すのに適している。
(3) ラスタデータは、ネットワーク解析を行うには扱いにくい。
(4) ラスタデータからベクタデータには変換できるが、逆は不可能である。

問 近年世界地図に、外国地名を現地発音に合わせて表記することが増えている。次の都市(1)(4)のうちから、現地発音と最も異なるものを一つ選べ。

(1) フィレンツェ
(2) ムンバイ
(3) マルセイユ
(4) メキシコシティ

 難しいですね。答えは、ともに(4)です。まさしく、この領域は文理融合の領域と感じました。測位やシステム構築は理系分野ですが、地図情報やその有効利用は社会学的な観点からの検討が不可欠です。

 その他、伊能忠敬ではないですが、歩測体験もありました(私もやりましたが、参加賞しかもらえませんでした)。50m超を歩いて1.9m程度の誤差でした。他にも体験型の展示がありました。大学の展示もあり、いろいろ参考になりました。

 今回のような展示会は頻繁に行われており、土曜日も開催されているものは、基本的に(土曜日であれば)招待状や入場料は必要ありません。また、企業の一般向けの見学会や工場見学の人気も高いようです。これらは、アミューズメントパークと異なり営利を目的としているものではなく、一般の方への理解や啓蒙を目的としているようです。いろいろ刺激になることも多いので、興味のある分野の展示会や工場見学に参加されるのもいかがでしょうか?私は沖縄のサトウキビから砂糖をつくる工場をいつか見学したいと思っています(小学校2年生のとき、練乳工場を見学したことはいい思い出です)。

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