10月11日(19日目) 前半
毎度、情報工学科のとある教員です。
今日も大変良い発電日和となりそうです |
朝日での充電と車両整備はメカニックに任せ、私は朝食と昼食の準備です(このときも断線のトラブルが発生し、出発前のわずかな時間で修復しました)。出発時刻が近づいたころ、監督から午前中のドライバーを命じられました。ぜんぜん考えていなかったので、大慌てでキャンピングカーのキッチンを後片付けし、KAIT SPIRITのコックピットに乗り込みました。サーキットでの動的車検以来2度目です。
初めてのレース区間ドライバーです |
グレンダンボはおよそ南緯31度、日本でいうと佐多岬(九州最南端)くらいまで来たので、徐々に涼しくなってきてはいました。ただしダーウィンでの地獄の暑さを経験していたので半袖で乗り込み、スタート後はこっそりグローブも脱ぎ捨ててしまいました。
暑さはエアインテークによって全く苦になりませんでしたが、公道での走行は、想像以上に大変でした。KAIT SPIRITは前2輪後1輪の3輪です。通常の自動車であれば前輪のトウ角をインに設定することが多いですが、これは直進安定性を高める役割がある一方で、角度をつけすぎると摩擦が大きくなるのでロスが生まれます。SPIRIT号は(たぶん)ほとんどトウ角がゼロの状態だったので、まっすぐ走らすためには常にステアリングに力を入れて修正してやらねばなりませんでした。
スチュアートハイウェイは、ロードトレインのような恐ろしく巨大なトレーラー(参照)がバンバン走っているので路面には轍(わだち)ができて、その幅とトレッドが合わないため油断するとすぐにフラついてしまいます。
最初は、力を入れずになりゆきに任せたほうが抵抗が少ないかな?と思っていましたが、指令車からフラついているぞ、大丈夫か?とか風でハンドルが取られているのか?とか無線がバンバン入って、要はまっすぐ走ったほうが良いということがわかってからは、左車線ど真ん中を走るようにしました。
そうはいっても、
①無理な体勢による身体への負担
②スクリーンの視界の悪さ
③ロードノイズとモーターの振動で無線が聞こえない
この状態で4時間弱、270kmを走行してポートオーガスタ(Port Augusta)までたどり着いた頃にはへとへとでした。ここまでほとんどドライバーを担当してきた真庭君、さすがだとこのときはじめて痛感しました。
路肩に停車して緊急整備 |
いずれにせよ、道程の一部を操縦させていただけたことには、非常に光栄でした。
監督とメンバーに感謝です。みんな、どうもありがとう。
いちばん偉そうに移っているのが私です |
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