2014年3月25日火曜日

オーストラリア大陸縦断チャレンジWSC2013 砂漠編2


10月6日(14日目)後半


 レース本編を「砂漠編」としてみましたが、スタートからしばらくはサバナ気候なので植物も生えているし、降水量も多めです。ソーラーカーが走るスチュアート・ハイウェイはこの後、大陸内部に進むに従って乾燥し、不毛となっていきます。私はこの大会に初めて参加したわけですが、スタートししてみるまではこれほど怖ろしいチャレンジだとは思いませんでした。これは別に準備不足だった、とかではないです。

1.悪魔のブッシュファイヤー
 いわゆる山火事です。なんとそこらじゅうで火災が発生しているのです。乾燥しているので自然発火することが多く、消えたと思っていても燻っていて復活したりします。道路のすぐ横でメラメラ燃えているのはぞっとしません。
前方にはなんと火炎竜巻が!

2.恐怖のロードトレイン
 オーストラリア縦断鉄道がダーウィンまで開通したのが2003年で、それまでの物資輸送を一手に担っていたのがロードトレインと呼ばれる連結トラックです。長さが100mを超えるようなトレーラーが時速100キロ以上のスピードでバンバン走っていて、すれ違うたびに巻き起こされる風に神経を使います。
 →参考リンク


3.反則のオーバーサイズ
 こいつは長さもさることながら、横幅が車線をはみだすような巨大なトラックです。オーバーサイズが迫ってくると、道路の外に退避しなければなりません。「家」や「戦車」を運んでいたりして、度肝を抜かされます。

積荷はなんと戦車、こんなのとすれ違えるか!

正午を過ぎて、日が傾き始めた頃でしょうか。スタートから200kmくらいだったと思います。前方に煙が立ち込めていて、山火事が発生しているようです。最初は煙だと思っていたものは、近づいてみると火炎竜巻でした。規模が小さいとはいえ、直撃したら無事では済みません。最終的に道路から30mくらいのところで火花を散らしながらうねっている竜巻に対して、先導車を運転していた私は止まってやり過ごすかダッシュで駆け抜けるか、判断に迷いましたが、監督はGOサインです。

 ホッ、無事通過することができました。結果的にこの判断は正しかったのですが、地元民の女性が車から降りて写真撮影していたのは驚きでした。うーむ、オージーはこの程度では動じないようです。(運転中だったので至近距離での撮影は余裕がありませんでした・・・)

竜巻がソーラーカーをかすめる

 最終的に、この日は1つ目のコントロールポイント(キャサリン:Katherine)まで辿り着くのがやっとで、1時間くらい時間が余りましたがマシンの補修を優先することとしました。ラッキーなことにこの町には公務員宿舎?のような施設があり、ダンカンさんが消防士だったおかげで特別に使わせてもらうことができました。とにかく、ソーラーパネル以外にもブレーキの問題、そしてテレメトリシステムの問題など、手を加えなければならない箇所がたくさんあるので早速作業です。私は夕飯の支度をしますが、キッチンが使えると何でもできるので助かりました。

配線のやり直しを再考

 結局、焼損した部品の予備がないので配線を考え直す必要がでてきてしまったこともあり、夕食までに作業完了とはいきませんでした。ただし前日も全員ほとんど寝ていないのでまともに作業できないとチームのリーダーが判断し、この日はここまで。翌日は少し早起きして、パネルをなんとかしなければ・・・
まともそうな食事(写真に味は写らない)

つづく

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