2014年3月21日金曜日

日本Androidの会主催 ABC2014に参加

春分の日の祝日(2014-3-21)、日本Androidの会主催のイベントABC2014(Android Bazaar and Conference 2014 Spring)が秋葉原(ダイビル+UDX)で開催されました。
http://www.android-group.jp/conference/abc2014s/

Bazaar会場風景
本学科で皆様方の多大なご協力を得て3年間進めてきた「i-Androidの会」推進者の一人として、これはもう行かなきゃだめでしょう。実は、昨年度も同時期にABC2013に参加し、このブログに簡単な報告を書きました。
http://blog.cs.kanagawa-it.ac.jp/2013/03/android.html

今年は、これよりも少しは良いレポートにしたいと思って書いていますが、そうでもないかも知れません。それはともかく、今年のABCは、記念すべき第10回目となりました。この間に、Androidは世界的に劇的な進展をとげています。このあたりでさらに次の5年へ向けた展望を得るべく、そのキャッチフレーズも”Android Reborn!”です。基調講演3件、9並列×5タイムスロット=45の講演、約 70の団体/企業のバザール出展がありました。この中で、私が注目(というか的を絞って参加)したのは以下の3点です。

(1)Androidの最新技術と市場動向の一端を掴む
(2)Androidソフトウェア開発環境へのHTML5のインパクトを感じ取る
(3)近距離無線通信としてNFC以外に、Apple社のiBeacon関係の情報を得る

今回参加してみて、色々と参考になる点がありました。あまり詳しくは書けませんが(そうしようとすると時間がかかり過ぎますので)、以下に簡単に記します。

嶋是一理事長(左)と丸山不二夫名誉会長(右)
まず(1)の動向です。実行委員長で現在日本Androidの会理事長の嶋是一氏は冒頭挨拶で、Googleが車載用のAndroidとAndroid Wear(時計やメガネ型のような)のソフトウェア開発のためのSDKをリリースしたと述べています。また、丸山不二夫氏(日本Androidの会名誉会長)も、車載用ソフトウェアに触れて、iOS関係で進められているのは現時点では単にダッシュボードの改良(音楽や地図表示等)だが、Googleのものは自動走行などもっと大きな変化へ繋がると述べています。AndroidとChromeとの統合(iPhoneでもAndroidでもPCでも同じソースで動く)は重要な意味を持つことも指摘されました。さらに、丸山氏のお話は膨らみ、Googleの進めているKnowledge Graph(知識グラフ)に広がりました。単に文字列ではなく、知識を見つけるのだ。これは短絡的には個人への最適広告に使われるだろうが、それを越えた大きな意味があることです。

次に(2)のHTML5関係です。これについては上記の丸山氏の講演にもありましたが、より具体的な事例として、Monacaという開発環境の講演を別途聴きました。聴講者も予想外に多く、関心の高まりを感じました。この講演では、AndroidとiPhone向けの同時開発に加えて、最近、PC向けのChrome Apps用のソフトも対象になったとのことで、そのデモもありました。また、Monacaでは、モバイルユーザインタフェースにはOnsen UIというものを独自のタグ<osn ...     >で使っているとのことです。この講演には無かったのですが、バザール会場では、Niftyがmobile backendという無料の(一定制約下で)クラウドサービスの説明展示を行っていました。実は、Monacaとこのmobile backendサービスはすでに連携して使えるようになっており、ユーザ情報やログイン管理をmobile backend側に任せられます。これは有用だと感じました。


3番目の(3)近距離無線通信です。私はNFCを少しは使っているので関心があります。バザール会場の入口付近で、とてもちいさなNFCが置いてあり販売もしていました。さっそく買いました。下図のように指に載るサイズです。1個100円でしたが、これでも130バイトくらいデータを書き込めます。
バザール会場で購入したキュートなNFCタグ
実は今回の私の関心は、NFCではなく、iOS7以降Appleが提供しているiBeaconというものです。事前に、このバザール会場にBeaconを約50個設置するので使ってみて下さい、とのアナウンスが書かれていました。そのための(Beaconからの信号を検知する)Javaソース例も公開されていました。それを自分のAndroid(Nexus5)に入れて会場に持って行ったところ、下図のように、すぐにBeacon信号を多数検知しました。NFCは、タグにタッチしないと信号は得られないのですが、このBeaconは十数メートル先から(自動的に)信号をやりとりできます。
バザール会場で検知されたBeaconたち
今回は、単に信号を検知しただけですが、各Beaconまでの概略距離もわかり、いくつかの応用が考えられるような気がしました。ここでのBeaconの実験は、あくまでAndroidを使ったOpen Beaconでやっているとのことです。iBeaconではない。しかし、AppleのiBeacon(Bluetoothの低電力版に基づく)と信号の互換性があるようです。実は、会場へ行く前に、私は家でAndroidに入れたJavaの検知プログラムをテストしようとしたのですが、Beaconを送信するものがありません。と思っていましたが、調べたところ、iPhoneからiBeaconが出せることが分かり、事前に検知テストできました。iPhoneも持ってて良かった!(このようなBeaconデバイスはまだ一般にはあまり販売されていないようです。)

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