2007年1月31日水曜日

ディスプレイに広がる世界、その周りに広がる世界

こんにちは情報工学科1年のT.Sです。今回はNHKでGoogleの特集を放送していてその番組に触発されたのでその内容と僕の思ったことを書いていきたいとおもいます。

まずは番組の主題ですが恐らくGoogleへの依存性への警告と有効性の提唱だったのではないかと考えています。具体的な内容としては生活の全て更に記憶までもGoogle検索に依存した男ジョン・ゲイルさん、Googleの検索順位をビジネスの成功に利用して今でも順位向上を狙い続けている眼科、そして、GoogleのCEO(chief executive officer)であるエリック・シュミットへのインタビューを軸に構成されていました。

印象としては『異常』という感じです。それは、依存性の狂気であったり、ビジネスへの異様な執着、世界の支配者を目指しているように見えるCEOの発言からくるものがほとんどです。この番組の感想を書かせたら大概の人が同じようなことを書くのではないだろうかと思います。それほどに演出全体から圧迫感を感じました。


さて、僕もブックマークされていないプログラミング解説サイトの訪問やPCトラブルの解決、その他様々な用途で検索を行いそのほぼ9割がGoogleです。情報工学の世界は独学が基本だと考えているためその存在は非常に大きなものであることは間違いありません。しかし、僕が感じるのは『極端なケース』が多いかなということです。

それは、『検索結果をそのまま課題提出』したり、そうかと思えば『必要な内容さえ調べられなかったり』ということです。更に検索結果をそのまま課題提出するようなタイプの人は逆に『検索できないワード』に対しては異様なまでに弱くなったりします。ツールとして使用できないのは問題ですが、そのツールがあまりの力を持つあまりその他の方法に極端に弱くなるようではその有効性を発揮しきれないように思います。

情報へのアプローチは他にも『人に話を訊く』、『書籍を参照する』などの方法がある訳ですが、先ほど例として挙がったGoogle依存者のゲイルさんは商品を購入する際に「自分の欲しいものは全て分かっている、従業員は信用できない。」と言って商品を選択する際にも検索を用いるそうですが、この人は自宅が停電した瞬間に社会不適応者となってしまうことは明白でしょう。(なお、ゲイルさんは収入が月90万円もありますが、無職で収入の全てを広告料で賄っています)

世の中にGoogle検索を含め、生活を根底から変えてしまうようなものが存在しています。それらを使いこなすことが生活を豊かにすることは間違いないのですが、なにか一つのものに強烈に囚われてしまうことには常に注意しなければならないと思います。コンピュータの世界に身を置くだろうと思われる情報学部の生徒であればなお更、アプローチは一つでないことを知っているべきだと僕は感じています。

結局何が言いたいのかと言うと、検索だけでなく、人の話を聞いたり自分の足で図書館に赴いて本を読んだりと様々な情報の楽しみ方があって、それができないということは非常に勿体ないことだということです。そして、それを行える環境であるということが大学の魅力の一つであると僕は考えているということです。

だいぶ強引でしたが、道は一つではありません、ディスプレイから目を離した瞬間に今まで見ることのできなかった何かが見える瞬間を期待しつつ、この記事を締めくくりたいと思います。

この様な文章を我慢して最後まで読んでくれた方、本当にありがとうございました。



情報工学科1年 T.S