情報工学科4年 樋口土生さん
コンピュータオリンピアードは、1989年にロンドンで第1回目が開催されて以来今年で15回目となる由緒あるゲームAIの国際大会で、世界中から優秀な研究者が成果を発表しに集まります。囲碁や将棋のようなボードゲームをプレイするコンピュータプログラムの研究は、人工知能と呼ばれる技術の発展にとっても欠かせないため、多くの研究者によって精力的に行われています。
情報工学科の工房–「ソフトウェア工房」–は、情報工学科の学生に対して、自分のアイディアの実現や自主的な活動を支援する「場所」です。例えば、学内のプログラミングコンテストの企画・運営プロジェクト、マイコンカーラリーの開発など様々なプロジェクトが稼動しています。そのうちの1つが「コンピュータ囲碁・将棋大会へチャレンジ」プロジェクトです。本年は運良く日本での開催だったので、迷うことなくエントリー!いきなり世界最高峰の大会へ殴りこみです。
対戦前の様子(準備に余念がありません)
樋口さんは卒業論文のテーマとしてもゲームAIを選択し、日々研究を重ねてその成果を今回のコンピュータオリンピアードで披露することになりました。競技部門には,アマゾン,ブリッジ,コンピュータプール,ドッツアンドボックス,国際ドローツ,囲碁,ヘックス,ハバナ,将棋,スラカルタなどたくさんありますが、樋口さんのカテゴリは「connect 6」、いわゆる6目並べ(中国では六子棋)と呼ばれるゲームです。今回、日本からのエントリーはたったの1人。すなわち日本代表です!
対戦開始!(英語でのコミュニケーションにも苦労)
試合中も余裕の笑顔(こっち見るな!)
世界の壁は厚く、残念ながら上位入賞は逃しましたが、それでも国際舞台で2勝をあげることができ、さらに不戦勝も加わって5位に!なんと世界ランキング5位です。ソフト工房では今後も上位を目指して、さらなる天才の出現をお待ちしております。
樋口さんは奇しくも今回の主催である北陸先端科学技術大学院大学への進学が決定しており,今後の活躍が期待されています。
【Connect 6】
先手と後手の不公平さが少ないとされる新しい二人零和有限確定完全情報ゲーム
【研究概要】
あらかじめ蓄えた知識を基に次の手を決定するタイプの人工知能をベースに、乱数を用いたモンテカルロシミュレーションを導入したハイブリッドAI、その名も『 Crazy 6 』
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