2014年10月15日水曜日

先輩のダメ出し

前段
 外部に発表する論文は、基本的に関係者全員の名前が出ます。ちょっと関係したくらいでは出ませんが・・・。M1の法月君の論文にM2屋良君が連名となって著者として名前を連ねています(もちろん、私もですが)。したがって、いい加減な論文を出すと、自分もその連中の一味ということになって、信用が大きく傷つくことになります。

本論
 この図は何をしているところでしょうか? 後ろで屋良君が法月君を監視しているように見えますが・・・。正解です。確かに監視しているようです。どうしてこんなことになったのかって? そうなんです。

 実は・・・。そうなんです。法月君の論文の実験の内容に屋良君が満足というか納得がいかず、再実験を命じている?様子です。自分の名前が共著者として入っていることもあり、出来の悪い内容に関して、その改善を求めているということになります。

 厳しい先輩と思いますか? でもこのようなことが言えるのは、普段からの信頼関係があってこそです。一度でもいい加減なものを出すと、その後しっかりやったものを出しても色眼鏡で見られてしまします。その意味で、屋良君の指導は立派だし、それを受けて真剣に再実験を行っている法月君も立派です。笑顔が見える妙な写真になっていますが。


その後、夜を徹して実験を行い、説得力のある実験データが取得できたようです。このような日々の姿勢が1年後の彼の成長に大きく繋がっていることを信じます。

「自分のことを棚に上げないと学生の指導はできない」と私は学生諸君に正直に言っていますが、「自分のことを棚に上げないと後輩の指導はできない」ということで、屋良君は師である私の姿勢を見事に継承しています。喜んでいいのか悪いのか、何だか分かりませんが、論文の出来は確実によくなる方向で動いているので、よいことにしたいです。この結論でよいでしょうか?

0 件のコメント:

コメントを投稿