2011年9月19日月曜日

国際会議で発表しました

 大学院修士課程2年の学生が研究内容の一つをイギリス、ウェールズの州都であるカーディフで開催された国際会議で発表しましたので、以下、写真とともに報告します。参加した会議は、NGMAST2011International Conf. on Next Generation Mobile Applications, Services and Technologies)という国際学会で、携帯電話(もちろん、スマートフォンを含む)や無線LANなどのモバイル関係の要素技術やその応用を中心とした研究成果が発表されるものです。参加者の多くは欧州の大学関係者、企業の研究所の方々で、日本からは我々とKDDIの研究所の方の参加でした。以下、発表関連を時系列で。
 
 注:番外編は別途アップします。ここでは、公式報告に特化します。

住宅街のこの道を歩いてホテルから会場にいきます。20分弱です。平らな道で涼しい(というよりも若干寒い)ので気持ちがいいです(発表のことを考えなければ)。

発表当日の朝。この会場の大ホールを使用するわけではありません。この中にある会議室が発表会場です。なお、本会場から100mも歩くとそこは大西洋です。この日の午前、最初のセッションの1番バッターなので緊張していると思われます(私なら緊張するのだけど・・・)。彼が非常に小さく見えます。

発表前にマイクの確認をする篠原君。何も壇上でやる必要はないのですが・・・(笑)

発表中の篠原君。「Design and Trial of a Cell-phone-based Hazard Information Sharing System for Residents Living close to an Incident」のタイトルで厚木市森の里自治会と連携して進めている地域ハザード情報共有システムの設計・開発と動作検証、自治会での試用の状況などを発表しました。

発表中その2。質問は3人から出ました。今回は同行の教員が対応しました。教員や研究室の他のメンバーとチームで仕事をしています。今回は論文のネタ、素材は全て篠原君が作成しました。教員はお化粧と事務処理だけです(お化粧も重要ですよね。素材がそれなりの場合(何かと同じです(笑))。

 いずれ全てを自分で対応する、対応できるときが来ます。まずは、自分の担当箇所を責任を持ってやりとげることが重要です。最初は国際会議に論文を出して、査読を通す(今回の論文の採択率は40%)、実際に会場に行って発表するという一つのステップを経験することに大きな意義があります。

 このような地道な経験を積んでいくことが、大きな成長につながるのです。彼もいろいろ思うところがあったと思います。番外編に書きますが、異国を経験することもいいことだと思います。
 なお、KDDIの研究所の方(W大の修士了、入社5年目)は、彼の今回の発表の姿を見て、すごいことだと賞賛してくれました。

学会恒例の夜の宴会(バンケット)の会場であるカーディフ城の前で。学会の主催者は参加者をもてなすということも重要な仕事のひとつです。

バンケットの図その1。カーディフ城の地下の部屋が宴会場です。ハープを伴奏に、ウェールズの唄などが披露されました。ハープの柔らかな音が地下の部屋を覆いました。地域の文化や歴史に触れることは非常に嬉しいし、楽しいものです。明日への活力、次回への参加へのモチベーションになります。

バンケットの図その2。宴会参加のアリバイ写真。日本人は往々にして、宴会をサボってどこかに行く人もいますが、このような機会は自分の旅行ではできない経験なので、ぜひ参加すべきです。

 というわけで、無事外国発表も終わりそうです(この記事は宿泊したホテルのバーで書いています)。明日は、午前のセッション+昼食が学会主催で、その後ロンドンに戻り(この推敲は、この列車の中で行っています)、土曜日の早朝の便で帰国します。頑張っている学生には、多くの経験を積ませる、ということは教員の大きなミッションのひとつで、この意味で教員も日々の努力が必要なのです(ちょっとカッコつけすぎ、現実はそんなにカッコいいものではありません)。


1 件のコメント:

  1. ベリーグットですね。(高校生の皆さんにはわからないと思いますが)5枚目くらいの写真の篠原君の横のスライドの下に"IEEE"の文字が見えますね。これは、国際的に権威ある学会を意味しています。また、「おもてなし」は、万国共通のようです。私は、古式なバー(でしょうか)の写真が気にいりました。石壁や給仕さんの服装など、まるでミレーやレンブラントの絵画のようです。「現実はそんなにカッコいいものではありません」との記述も素直に受け入れることができます。苦労や困難を乗り越えなくして路は拓けない!

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