平成24年12月26日(水)~27日(木),東京都市大学世田谷キャンパス(旧 武蔵工業大学)において,バイオメディカル・ファジィ・システム学会(BMFSA)の第25回年次大会が開催され,大学院情報工学専攻博士前期課程1年の3名が研究発表を行いました.
BMFSAは,医療、健康、人間生活、感性・感情等の領域やそれらのファジィ理論、ニューロサイエンス、カオス理論などソフトコンピューティングの「柔らかな情報処理」の応用を扱う学会であり,本学科からもほぼ毎年参加しています.
集合写真 |
発表者に学会発表の報告をアンケート形式で書いてもらいましたので,発表風景とともに示します.
発表者:谷村 祐
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題目:課題提出支援のための高機能リマインダにおけるユーザタイプ判別手法の検討
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Q1.自分の研究の特徴・PRできる点
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自分の研究の特徴は、課題提出を思い出させるリマインドのタイミングなどを自動的に設定することと、設定するリマインドのタイミングなどを、過去の履歴を用いて最適にすることです。
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Q2.自分の発表での主な質疑応答内容
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Q: 自己組織化マップでクラスタリングをした結果は期待していた通りだったか。
A: クラスタリング結果はある程度期待通りだった。しかし、実際に利用する場合はデータの属性を増やす必要があり、その場合の結果は検証する必要があると考えている。
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Q3. 今回の学会で学んだこと・興味を持った点
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その分野では基本的なことでも、専門が違う相手には丁寧に説明しないと理解しづらいことを改めて学びました。
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Q4. 2013年への抱負
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就活と研究を並行してできるように頑張りたいです。
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発表者:市村亮太
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題目:自己組織化マップを用いたスマートフォンにおけるリズム認証手法
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Q1.自分の研究の特徴・PRできる点
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本研究におけるリズム認証は,ボタンレスのため,入力情報が読み取られにくく,安全性に優れている.また,画面をタップするだけで認証を行えることから,利用者の感じる煩わしさが少なく,利便性も確保している.
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Q2.自分の発表での主な質疑応答内容
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Q: 閾値は,どのタイミングで出力されているのか?
A: 実験後,csv形式で書き出されたデータをもとに,SOMマップを作成する.その後,FAR,FRRを求めるためのプログラムにSOMマップにより得られる座標値の各データを投入し,そこで閾値を出力している.
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Q3. 今回の学会で学んだこと・興味を持った点
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聴講者の方は,バイオメトリクス認証などは専門外なため,分析方法などについて非常に興味をもっていただいたが,発表の段階でより詳細な説明をするべきだったと学んだ.
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Q4. 2013年への抱負
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よりリズム認証が実用的になるように実験,分析を重ねていきたい.何事も元気にやっていきたい.
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発表者:山田健一朗
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題目:自己組織化マップを用いたマルチタッチによるキーストローク認証手法
―入力パターンの違いによる認証精度の比較―
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Q1.自分の研究の特徴・PRできる点
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スマートフォンにおけるゲームなどのキー入力動作を取得し、入力情報から個人の識別を行う研究を行っている。現在、様々なパターンで認証精度の検証を行っている段階であるが、無意識のキー入力から、約80%の認証精度を確認できている。キー入力情報から現在操作している人が本人か他人かを判別し、オンラインゲームなどの不正アクセス被害に遭った場合の被害を防ぐシステムを考えている。
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Q2.自分の発表での主な質疑応答内容
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Q: 実際にこのシステムを使用する場合この認証精度(86.39%)だとどのように用いるのか、銀行ATMなどの重要なシステムで用いることはできるのか。
A: 実際にシステムに用いる場合は、この認証精度の場合だと、1回本人照合して判断するのではなく、3~5回など、複数回本人照合して1回も認証成功しなかった場合に用いる。ということで考えている。
現状の認証精度だと銀行ATMなどの重要なシステムに用いることは難しい。今後認証精度の向上が望めるのであれば、重要なシステムに用いることも可能になると考えている。
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Q3. 今回の学会で学んだこと・興味を持った点
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今まで発表してきた学会発表の場とは少し違う分野であったため、発表の構成を考えるのが大変だった。学会発表とは直接関係ないですが、東京都市大学の先生のご厚意で、研究室や実験室などの見学をさせてもらいました。我が神奈川工科大学の施設もすごいものばかりですが、東京都市大学の設備はと
てもすごく、研究が捗りそうな設備ばかりでした。
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Q4. 2013年への抱負
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就職活動をがんばりつつ学会発表も積極的に行いたい。大学院で過ごす一年間がいかに早いかというのも今年実感したので時間を大切にしていきたい。
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年末のあわただしい時期の学会発表となりました.2013年のBMFSA年次大会は北海学園大学(北海道札幌市)で開催予定だそうです.今回の発表者たちも,次回も参加したいと意気込みを語ってくれました.
博士前記課程1年生は,これから就職活動と平行して,修士論文研究を進めていきます.健康管理に留意してがんばって欲しいと思います.
参考URL
・バイオメディカル・ファジィ・システム学会:http://www.bmfsa.org/jpn/
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