2014年10月3日金曜日

真剣にやっていますsupported by 他学科の先生

 あなたは、「実験なんて、頭を使わずに体を使ってやるだけなので、誰でもできる」なんてまさか、思ってはいないでしょうね。私はその方面には詳しくないので、断定的なことは言えませんが、物理を専門にする方は、理論屋さん、実験屋さんと分かれているようです。ともすれば、理論ができれば実験なんて、と思いがちですが、世の中、そんなに甘くはないはずです。

 検討が深まるにつれて、様々な観点からの考察が加わります。実験結果の報告から、その結果に対する疑問を感じた西村先生が、直々に実験条件とその環境の視察と指導にお越し下さりました。西村先生は他の学科の先生ですが、もう3年くらい共同で手指形状認識、手話認識の研究を進めています。画像系を専門とする先生で、当研究室の学生が大変お世話になっています。ここに、(ついでで恐縮ですが(^ ^))感謝の意を表したいと思います。


明るさを変えて、様子を見ているところでしょうか?単純に照度計で測定できる明るさだけではなく、光の当たり方、周辺のものからの反射光の色合い、その他さまざまな要素がカラー手袋の色検出の精度に影響を与えます。そのため、評価のためには実験環境の設定や条件の統一が極めて重要となっています。

西村先生からのご指導を受けるM2の菅谷君と卒研生の土屋君。中途半端な実験をいくらやっても無意味です。それ以上に、中途半端なことをやると自分自身に嘘をつくことになり、いつまでたっても自信が持てません。結果がよい、悪い(期待した結果が出る、出ない)は関係なく、真に技術的に正しく実験を行うことが重要です。最初からよい結果が出ることなんて、どのようなことでもないはずです。問題点を明らかにすることでも大きな成果だと私は考えています。
 

ということで、締切間近にもかかわらず、実験データ取得とその解析に追われている両名です。その本質を知っていないと、まともな実験はできないものです。また、意味のある実験もできないはずです。他学科の先生の協力、指導というチャンスを活かして新たな知識を獲得するとともに、より高度で洗練された実験ができるようになってほしいものです。君たちの吸収力は指導教員をはるかに凌駕しています(と、ここでは言っておきます(^ ^))。

追記
 タイトルにもあるように、実験している学生は真剣、真摯に取り組んでいます(実際、彼らは自主的に泊りがけで頑張っています)。その中で、どうしても知識や経験不足で、十分ではないデータを取得することもあります。それらを教員を含めた皆で確認し、最善を尽くしていることをご理解いただきたく思います。

本日(10/3)の日本経済新聞の社説で以下の記事がありました。一部抜粋させていただきます。
”ガイドラインには気になる点がある。故意ではなく過失であっても処罰の対象とし、潔白であることを証明する責任を不正の疑いが向けられた科学者に負わせる考え方が盛り込まれた。********目先の不祥事への対処を急ぐあまりバランスを欠いてはいないか。」

 
 
本件は、上記に該当するようなものではありませんが、上記の社説はもっともなものと私は思います。

 

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