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2013年2月2日土曜日

NetLogoのネットワーク(社会的/電子的)

このブログで「NetLogoプログラミングの ススメ」を書きました。
http://blog.cs.kanagawa-it.ac.jp/2012/05/netlogo.html

ところで、このNetLogoNetとは何を意味するのでしょうか。前の記事ではそれがあまり明確に出ていませんでしたね。そこで、私の勝手な解釈ですが、NetLogoの「ネットワーク」について、ちょっと考えてみたいと思います。2つあるようです。

(1)社会的ネットワーク:これは、エージェント(図でいうと亀や蝶のように、コマンドを実行できる主体)の間での情報のやりとりです。それができるネットワークです。
(2)電子的ネットワーク:通常、エージェントのグループは1台のPC上でいろいろな動作をしています。各PCは有線、無線のLANでつながっているのが普通ですから、それらのPC間でのやりとりを可能にするものです。(NetLogoHubNetと呼ばれる機能です。)

サーバとクライアントのインタフェース(GUI)は異なるようですね

上図は、簡単なゲームですが、左上のサーバが提供するNetLogoのプログラムにクライアント2台が加わって動作するものです。サーバのプログラムでは、多数の蝶が舞って(動いて)います。2台(もっと多くてもよいですが)のクライアントが、自分のPCの画面で、蝶をクリックして捕獲することを競うものです。これは、(2)の電子的ネットワークの利用です。

前の記事は、「亀が、隣接する亀の色情報の一部を自分に取り入れていく」という例でした。この場合は、下図のように、エージェント(亀)同士の情報交換ネットワークがどんどん形成されます。(黄色の直線がそれです。)これは、(1)の社会的ネットワークです。(1)と(2)のタイプのネットワークを組み合わせると、さらに高度なことができるでしょう。

黄色の直線が社会的ネットワーク(動きながら変わる)

2012年6月21日木曜日

Android端末をリモコンとして活用!

すでにこのブログに2件ほど投稿されている、メニー・エージェント(マルチ・エージェント)システム構築用のNetLogoですが、ちょっと以下の図を見て下さい。NetLogoで開発中の「12階建て情報学部棟からの階段による避難モデル」が、Androidで動いているようです!

Androidの画面にNetLogoが出現!

左側に多数のパラメータ設定スライダー等が並んでいますので、ちょっと複雑な避難シミュレーションのようですね。実際の大震災などの場合の避難のモデルとして、現在、精密化を行っています。

ところで、このNetLogoですが、そんなに簡単にAndroidで動くはずがないです。実は、下図のようになっています。すなわち、AndroidはリモコンとしてPC(この場合はMacですが)の大型画面をリモート操作していたのです!
この使い方は、なかなか便利な場合があります。例えば、研究室のPCで動いているソフトウェアを、離れた教室でのプレゼンに使えたりするからです。そして、それが、ポケットに入れてあるAndroidスマホでできるのが魅力ですね。

Macの大画面でのNetLogoアプリをAndroidで操作

2012年6月16日土曜日

情報学部棟(12階建て)からの階段による避難

以前、「NetLogoプログラミングのススメ」を書きました。何かこんなものを作ってみたいと言う時に、このNetLogoは非常に強力な道具です。その一例をご紹介します。
題材は「災害時の12階建て情報学部棟からの階段を使った避難」です。どのような状況になるのでしょうか。その簡単なモデルを考え、NetLogoでプログラミングしてみました。(NetLogoのソースコードの量は、紙1枚くらいで済みました。)

下図で、白い横帯は各フロアです。2階〜12階にそれぞれ適当な人数の学生や教職員がいるとしています。避難は、東(赤色)西(黄色)の階段を使います。赤色階段は、最大で横に3人までしか一緒に移動できません。黄色階段は2人までとします。

2階〜12階にいる人が2つの階段から避難する

学生や教職員は、自分の居る場所から近い方の階段へ向かいます。その場合、もちろん、フロアーでも階段内でも前の人を押し倒さないようにします。一定時間後の模様は下図のようになりました。ほぼ同数の人が両階段に向かったと思われますが、狭めの黄色の階段の方があきらかに詰まっています。(下記のビデオは、バージョン2のものになっています。ある階段で長く待っている場合は、別の階段へ移動もします!

やはり黄色の階段の方が混雑しているようです


次の図は、8階の赤色階段の入り口付近を拡大したものです。ここもだいぶ混み合っていますね。
このソフトウェアの実行状況のビデオは以下にあります。(ドロップボックスの方は処理に時間がかかるかも知れません。その場合は、YouTubeの方をご覧下さい。)


8階の赤色階段の入り口付近の拡大図です



2015年6月22日月曜日

ホタルの季節です

6月中旬といえば、ホタルの季節ですね。電子ホタルの話題は、以前にもこのブログに書いたと思いますが、今回、改訂しました。下記の文献にあるものを参考にしました。

参考文献:
Wilensky, U. (1997). NetLogo Fireflies model. http://ccl.northwestern.edu/netlogo/models/Fireflies. Center for Connected Learning and Computer-Based Modeling, Northwestern University, Evanston, IL.

以下は、自作したNetLogo(マルチエージェントモデリング用ソフトウェア)プログラムです。全体で僅か32行でできました。ホタルのミニイラストもオリジナルです。Arduinoと連結して、LEDを光らせることもちょっとだけ含めてあります。
NetLogoで再現した、ホタルの群れの自律的同期発光
以下に、短いビデオを載せてあります。お楽しみいただければ幸いです。最初は、それぞれがバラバラに明滅していますが、次第に、自律的に明滅を揃えようとしていますね。最終的には、完全に同期(同調)して発光しています。

どのホタルがどのホタルからの発光を感知したかが分かるように改訂しました:
https://youtu.be/QrY9u9zMrFg
(本記事、およびビデオについてコメント等がありましたら、下記へ投稿して下さい。)

2013年2月3日日曜日

NetLogoの3D機能で再びサボテンを観察する

少し前に、「百円ショップで買ったサボテンにフィボナッチ数列を見る」を書きました。
http://blog.cs.kanagawa-it.ac.jp/2013/01/blog-post_14.html

その記事では、サボテンの螺旋が2重になっていて、時計回りに13本、反時計回りに8本あることが分かりました。そして、それをNetLogoによるプログラムで再現しました。しかし、その生成図は、2次元のものでした。それが少し心残りでした。やはり本物のサボテンに近い3次元の図にしたいものです。

今回、やはりNetLogoのプログラムを作ってみました。NetLogoには3Dの機能もあるので、それを使いました。



図1と図2における、亀の3次元空間内の位置は全く同じです。ただ、亀の向き(方向、ピッチ、ロール)を変えて、右回り螺旋(図1)と左回り螺旋(図2)を見分けやすくしているだけです。

2013年1月14日月曜日

百円ショップで買ったサボテンにフィボナッチ数列を見る

この時期、大学教員は特に多忙になります。卒論・修論指導、期末試験、入学試験、成績不振者対応、自分の学会論文執筆、次年度授業準備、役職業務等々です。そんな中でも、常に心に余裕を持つことが、良い教育研究につながります。

9月に百円ショップで買った小さなサボテンがあります。今頃になって急に成長してきました。よく見ると、ただ「膨張」しているのではありません。二重螺旋を描きながら上へ伸びているのが分かりました。ただし、これは、私の発見ではありません。高校の理科や数学にも出てきます。しかし、大学生でも、大学教職員でも、この生物の神秘にあらためて触れるのも良いのではないでしょうか。

クリックして拡大して下さい

上図のとおり、螺旋は右回りに8本、左回りに13本確認できました。この8、13という整数は、有名なフィボナッチ数列の連続した一部です。そこで(これもよく知られていることですが)パソコンで(NetLogoというプログラミング言語で)、このフィボナッチ数列に基づいて、二重螺旋を描いてみました。サボテンを上から見た状態になります。下図のとおり、左右両回りとも、螺旋の数が本物のサボテンと一致しています。すばらしいですね。生物の神秘。

クリックして拡大してください
(補足)上図を描くのに使ったNetLogoは、他にも多様な使い方があります。下記もご覧下さい。
http://blog.cs.kanagawa-it.ac.jp/2012/05/netlogo.html

2012年6月3日日曜日

(続)NetLogoプログラミングのススメ


先に「NetLogoプログラミングのススメ」書きました。ちょっとシリアスな記事になりますが、追記します。
セミナーでこの関係をやっていたのですが、ある学生から、「動き回る亀それぞれが同時に自分の色を変えるとしたら、互いに競合して収拾がつかないことになるのでは?」 と言われました。実は、これはvery good questionなのです!

確かに、この問い対する答えははそれほど自明ではありません。実際、NetLogoでも、複数の亀で一連の命令群をそれぞれ実行する際の、並列性/逐次性に関する仕様は、最新版と少し前のバージョンとでは、重要な点で変更がありました。

皆さんも考えてみて下さい。図のように、
(1)1単位時間前の「古い空間での情報」はそまま変わらず、全ての亀がその情報を使って自分を更新する場合、つまり1単位時間後にはじめて空間の情報が更新される場合。
(2)1単位時間のなかで、一匹づつ、亀が周りの情報を使って、即座に自分を更新してしまう場合、すなわち、1単位時間の間になんらかの順序で亀の情報がどんどん変わっていく場合。

(1)と(2)では、どのような状況でどのような相違があるのでしょうか。



2012年5月29日火曜日

NetLogoプログラミングのススメ

いきなりですが出題です。「自分は動き回っているとします。その先々で、周りの人たちの性格(色)の1割を取り入れて、自分の性格(色)を変更していきます」ということを繰り返していくと、どうなるでしょうか?
例えば、下図は、20匹のランダムな色の亀が動き回ります。その先々で、それぞれの亀は、近接8方向の亀たちの色の平均値の1割だけを自分に取り入れ、自分の色を変更していきます。


他からはわずか、1割の影響だけですが、それを110回繰り返した結果は以下のようになりました。周りの人の影響というものは大きいですね!


これを実現したプログラムは以下のものです。NetLogoという、従来型のプログラミング言語(CやC++やJavaなど )とはだいぶ違うものですが、コメントを見ていただければ、何をやっているかはお分かりと思います。(拡大すると見やすくなります。)


NetLogoに興味をもたれた方は、以下を訪問して下さい:
http://yamlab.bf1.jp/wiki/pages/F3w2s1o4/our_NetLogo_Essentials.html


2014年3月5日水曜日

春休みにWebでお勉強(複雑系)

この記事には、写真はありません。面白い記事ではないでしょうが、何かを感じとっていただければうれしいです。

「春休み」という期間に入っていますが、大学教員は休んでばかりもいられません。新年度の授業見直し(私の場合、新年度からあえて3科目の教科書を変更もした)、授業コンテンツの作成、卒研生指導計画、3年ゼミももっと充実させたい、等々たくさんあり過ぎます!実は他にさらに重要がことが。それは、研究室のベースと、そして自分自身を高めるために研究論文を書くことです。私には、そんなにスイスイ良い論文は書けません。継続と蓄積が重要なのです。学生諸君とそんなに変わりません。研究と勉強は違うとも言えますが、、研究には勉強が必要という側面は強いでしょう。

以前から(すでに5年くらいは経過)、私はNetLogoという複雑系研究の基盤ソフトを調べて使ってきました。「複雑系」⊆「人工知能」なのか、または「複雑系」⊇「人工知能」なのか、あるいはそれ以外の関係なのかは不勉強のため分かりませんが。NetLogoに関しては過去に、こことこことここに関連記事を書きました。3年生のゼミでもやっていました。「いました」という過去形ですが、さらに高めて今後再開したいと思っています。

そんななか、複雑系で世界的に著名な米国サンタフェ研究所でこのNetLogoをベースとしたWeb講義がなされていることを知りました。Webでの授業公開は米国の多くの大学が行っていますが、サンタフェ研究所のものもすばらしく、気に入って勉強しつつあります。もちろん英語ですので、英語の勉強にも良いです。画質のよいYouTubeのビデオになっているのですが、(知らなかったのですが)オプション設定で字幕(英語)が付けられます。これでずいぶん理解が進みます!非常に丁寧に講義がなされています。みなさんも、こんなビデオで自分に合うテーマを見つけて勉強してみてはどうでしょうか。

2012年5月4日金曜日

多忙にも余裕を、硬派にも癒しを

私の3年生ゼミでは、「マルチエージェント」をやります、と下図のような案内を出しました。日本語資料がほとんどないので、どうしても、「英語」資料を見ますとしてあります。

でも、放ったらかしではありません。利用しているNetLogoというシステムでのソフトウェア例題をできるだけ日本語で解説しようと、下記にそのためのwebページを設置しました。
http://yamlab.bf1.jp/wiki/pages/F3w2s1o4/our_NetLogo_Essentials.html

ところで、この"マルチエージェントシステム開発環境NetLogo"って難しそうなイメージがあるかも知れません。しかし「多忙にも余裕を、硬派にも癒しを」ということでしょうか。エージェント(登場する主体)のイメージキャラクターを自作できるおしゃれな画像ディターが付属しています!もちろん、NetLogo全体は無償ソフトです。以下は、簡単な例題で、このエディターで私が"犬"を自作し、取り込んだ様子です。楽しく学べそうな気がしませんか!

やっている内容は分からなくても、結果の画像を見て何か感じて、次の行動へつながる場合もあるでしょう。そんなこともちょっと念頭において、もう一つHillTopping Butterfly(蝶の山越えとでもいいましょうか)の実行場面を示します。
(2つの円錐状小山があります。明るいほど高所です。そこを目指して蝶々が飛んで行きます。現実の山野の高度データを設置して、複雑な地形でも同じように飛んで行けるでしょう!)



2015年5月29日金曜日

平成27年度第1回のi-Androidの会が開催されました[5/27]

5月27日(水)の夕刻に情報工学科のi-Androidの会の平成27年度の第1回が開催されました。今回は、学生13名、教員8名の参加でした。
山本先生のよる趣旨説明
最初に山本先生から開催の趣旨説明がありました。会の名称のAndroidに限らず、「情報システム開発、各種情報処理、プログラミング等を広く対象とする」ということと「きっちりとした学会発表にこだわらず、学会発表や卒研発表の前段階でのプレゼンテーションの敷居を低くしたい」という趣旨が説明されました。是非とも学生の積極的な参加を期待します。
中澤くんの発表
最初の発表は、中澤 舜(田中(哲)・鈴木研)君の「開発メンバーの担当と負荷を可視化するアジャイルソフトウェア開発向けカンバンボードの試作」です。次の日に学会で発表するということで、発表としての完成度は高かったと思います。

須藤先生の「やりたいこと」
続いて、須藤先生の「Androidアプリ開発における目的と手段  ソーラーEV編」ということで、ソーラーカー・レースで「やりたいこと」があり、その実現のためにAndroid端末をどのように使って開発したら良いかという相談の発表でした。須藤先生は、i-Androidの会への参加も発表も初めてということでしたので、是非、今回の報告もお願いします。
田中博先生の発表
次は、田中博先生の「当研究室の取り組みとAndroid端末」という発表でした。田中博研究室での取り組みの紹介と、興味のある学生の参加募集という内容でした。(「未発表の内容が含まれるため、"i-Androidの会"限定」とい文字があると、ちょっとビビリます。)
田中研の秘密兵器「ハコスコ」投入
田中研究室の秘密兵器「ハコスコ」が披露されました。元々は、ダンボール製のビューワーとスマホを使ったVR(バーチャルリアリティ)サービスですが、披露されたのはプラスチック製の高級モデルでした。
山本先生のNetLogoによる「夢コン」のポスターセッションでの人の流れのシミュレーション
最後に、山本先生の「2つの強力なプロトタイピングツール(NetLogo & MIT App Inventor)」という発表でした。エージェント型プログラミング言語および統合開発環境であるNetLogoで、今年度の「KAIT夢コン」で行なわれる予定のポスターセッションでの見学者の流れをシミュレートした例を紹介していました。

この先、何回かi-Androidの会の開催が予定されていますので、興味をもった方は、是非参加してください。

平成27年度のi-Androidの会の情報は、こちらのリンク先にあります。次回は、7/1(水)に開催します。

※今回が、[通算第29回]ということですので、次回は記念すべき30回でしょうか。

2013年6月10日月曜日

(続)6月9日オープンキャンパス研究室公開

すでに6月9日オープンキャンパスの記事がありますが、ここでは少し違う観点からレポートします。ある研究室の公開風景です。まず、入り口付近に3つ画面がぶら下がっています。左側の拡散模様は、625個の大型LEDで光っています。展示とは直接関係ありませんが、イベント盛り上げ用です。(この表示盤は、ここの教員が625個のLEDを一つづつ半田付けしたというエピソードが。)右側の2つは、すでに旧型となってしまったiPadでスライドショーという有効効活用です。

研究室入り口の3つの案内盤
さて、研究室内の展示の模様です。下図は、「Androidで世界地図拡大鏡」と名付けた展示の説明です。中央で何やら、紙の地図の裏側を見ている人がいます。地図の裏側に貼ってあるNFCタグが気になるようです。高校生ではありません。タグの無線コイルなどについて、逆に学生に説明している場面もありました。その道の専門家のようです。高校生だけでなく、意外なお客様も見えるのはうれしいですね。

紙の世界地図をAndroidで拡大表示(NFCタグの利用)
次の図は、「NetLogoとAndroidで作る交通シミュレータ」を、学生が来場の親子に説明しているところです。ひととおり説明が終わった後に、自然に、「よろず相談」が始まっていました。入学後の勉強について、また、アパート生活はどうなのか等々、大学4年生の先輩に直接聞いて得られる情報は貴重のようです。

NetLogoとAndroidによる交通シミュレータ+よろず相談
次は、「あなたの高校から、本学へ先輩が何人在籍しているか」を、Androidの音声合成でお知らせするものです。全国に高校は約6,000校あります。本学へは、そのうち約1,300校からの入学者があります。1人でも入学している高校の情報は、Androidのデータベースに入っていて、すぐに答えられます。しかし、本日は、長崎県のある高校の生徒さんが来られました。実は、その高校からはまだ誰も本学に在籍していないことが分かりました。「あなたが最初の入学者になるかも知れない!この図のとおり、本学へは全国各地の高校から来ているので、いろいろな人と友達になれますよ。」
Androidが音声合成でお答えします
これ以外にも、研究進行中のテーマに関するデモがありました。これもAndroidのセンサーとクラウドデータベースへの接続を使うものでしたが省略します。(別の機会に譲ります。)

2014年1月30日木曜日

蝶の山越え:3年セミナーの一場面

今年度の3年生のあるセミナーでは、「エージェント指向モデリングとプログラミング」を行いました。(事情により来年度は別のテーマとなりますが…)実施した例題の画像が気に入っていますので、ご紹介します。なんか美しい。

プログラミング環境としては、NetLogoを使用しています。NetLogoの基本的なことはこのブログでも紹介しています。ここです。

セミナーではテキストは使っていませんが、最終回近くになって、下記の英語書籍にある例題をやってもらうことにしました。

Steven F. Railsback, Volker Grimm :Agent-Based and Individual-Based Modeling: A Practical Introduction(この中の、Butterfly Hill-topping(蝶の山越え)という例題)

蝶は高い山をどうやって越えるのでしょうか。その戦略をいろいろと考察するようになっています。それを通して、エージェント指向モデリングの理解を深めるというものです。英語のテキストですが、何とか理解してやってもらいました。

(1)円錐の山ならば、….
下図では、高い円錐と低い円錐の山が2つあります。暗い部分が低く、白くなるほど高い場所を示しています。円錐と分かっていれば、行動は決まっていますね。とにかく、自分がいる近傍のもっとも高い方へ行けば一直線に山頂へ着くでしょう。

円錐の山と分かっていれば、一直線に山頂へ行ける
(2)山が円錐形とは限らない場合は….
蝶は、実際の山の全体像を知ることはできません。自分の近傍の情報しか得られないので、どの方向へ進むべきかは、戦略が必要です。とにかく現在地よりも高いところへ行くだけは、うまく行きません。「適当なある戦略」をもって、山を登ろうとする2匹の蝶を下図に示します。赤い蝶は、まさに紆余曲折しながらも、ほぼ高い方の山頂へ到着したようです。一方、黄色の蝶もなんとか、低い方の山頂へ近づいています。

「必ずしも高い方向へ向かわない」戦略で山頂をめざす

(3)本当の山野のデータを使え!
次に、この英語のテキストでは、実際の(たぶん)米国のある山野の地勢図を使って、そこで蝶の山越えをさせています。下図では、白い部分の尾根がいくつかあります。暗い部分は谷になっています。青と赤の2匹の蝶を放しました。この実際の地形でも(2)でとっている戦略はある程度うまく行っているようです。少なくも青い蝶にとっては。

実際の地勢図での蝶の山越えの様子
これは一例なのですが、セミナー、卒研では、簡単な想定だけでなく、できるだけ実際の環境、実社会の情報の元で実験と考察を行うことが必要です。それによって次のステップへ向かうきっかけが掴めるのではないでしょうか。



2013年5月24日金曜日

段階的に「交通シミュレータ」

過去にNetLogo(エージェント指向モデリングのための優れた開発環境)に関する記事をいくつか書きました。3年生のゼミで引き続きやっています。NetLogoのすばらしいところはたくさんあるのですが、ここではその一つ、「段階的に少しづつ考えながら作っていく」のに向いているなあ、と思った例題がありますので、ご紹介します。
交通シミュレータです。最初は、例題として提供されている、1車線だけの簡単な渋滞モデルですが、少しづつ現実に近いものに、拡張して行けそうです。できるだけ、3年生のみなさんに、自分のアイディアと実現方法を考えてもらいます。






2013年6月5日水曜日

通算20回目の情報工学科アンドロイドの会が行われました

記念すべき通算20回目となるアンドロイドの会が開催されました。16進数では切りが悪いから(^_^;)か、参加者は学生10名、教員7名といつもより少なめの参加者でしたが、活発な議論が行われました。
山本先生の開会の挨拶
最初の発表は、田中博・鈴木研究室の布施諒君、富上徹也君による「気圧サーバを利用した電動車椅子の在階推定の基本検討」という発表でした。電動車椅子を室内でナビゲーションさせる研究の一環で、建物のどの階にいるか(在階情報)を判定するために気圧センサーを使用する研究です。
2人並んで、質問に答える場面
次の発表は、同じく田中博・鈴木研究室の村田翔太郎君の「スマートフォンの音声認識・合成機能の家電操作への適用の検討」という発表です。音声で家電を操作するデモンストレーションも行なっています。下記の写真は、電灯を点灯したところです。
実機にてデモンストレーション
3番目の発表は、五百蔵研究室の江藤順哉君の「OpenCVを用いた擬似近接センサーの検討」ということで、「スマートフォン アプリケーション チャレンジ2013」というコンテストでの「優勝」を目指しているとのことでした。「エッと思うようなアプリ」の構想と実装です。コンテスト、頑張ってください。
大きな目標を掲げて
最後は、山本先生による「NetLogoとAndroidによる交通シミュレータ」です。NetLogoという環境で交通渋滞のシミュレータを作成して、Android端末から操作するという発表でした。実際に、Android端末から音声でなどで操作できます。
実機でのデモンストレーション
今回は記念大会ということで、学生の発表者には「豪華な」プレゼントがありました。
ドロイド君の焼き印付きケースをプレゼント
今後も、学生の発表にはプレゼントを計画しているそうですので、学生の皆さんは、どんどん発表して下さい。

2015年1月8日木曜日

i-Androidの会が開催されました(12/24)

世間ではクリスマスイブ(12/24)の夕刻に、今年度最後の「i-Androidの会」が開催されました。学生17名と教員8名が参加しました。
山本先生による開会の宣言
今回の発表は、下記の5件でした。
  • 海老原 樹(田中博研):センサネットワークとクラウドを用いた創生電力マネージメントシステムの開発
  • 岩沢 宏樹(田中博研):カラー手袋を用いた手話認識のための高精度色検出手法の提案
  • 八木大介(松本研):WEBサイト視聴が読者の肉体に与える影響の調査
  • 瀧澤諒平(陳研):クラウドサービスとChromebookを用いたIT関連教育を実施するための調査
  • 山本富士男:NetLogoからAndroidへ(食事する哲学者の問題-分散Deadlock検出)
最初は、最近、活躍が著しい田中博研の海老原君による「センサネットワークとクラウドを用いた創生電力マネージメントシステムの開発」の発表でした。エアロバイクによる発電を、いかに利用者を飽きさせずに継続させるかという発表でした。

海老原君の発表
続いて、同じ田中博研の岩沢君による「カラー手袋を用いた手話認識のための高精度色検出手法の提案」です。これもお馴染みのカラー手袋を用いた手話認識に向けての検討です。着々と進んでいます。
岩沢君の発表
そして、松本研の八木君の「WEBサイト視聴が読者の肉体に与える影響の調査」という発表です。いわゆる「ユーザビリティ」に関する研究で、研究の評価がちょっと難しい印象を受けました。とはいえ、重要な分野ではあります。
八木君の発表
続いて、陳研の瀧澤君の「クラウドサービスとChromebookを用いたIT関連教育を実施するための調査」という発表です。ノートパソコンではなく、ネットワークに接続した安価なChromebookでどこまで、IT関連の教育を行えるかを調査した結果の報告です。

瀧澤君の発表
陳先生による補足
最後に、山本先生の「NetLogoからAndroidへ(食事する哲学者の問題-分散Deadlock検出)」ということで、裏テーマが「私はなぜ多数のAndroidを買うのか」ということで、『「食事する哲学者の問題を5台のAndroid端末で試行する』という発表でした。シュミレーションではなく、実機で検証することの重要性を強調していました。教育のためには、特に実機で実証するために同じ機能のAndroid端末が複数台必要になるとの事です。
山本先生の発表
とりあえず、今年度の「i-Androidの会」の発表会は、これにて終了になります。今後も、情報工学科では、継続して「i-Androidの会」の活動は行っていきますので、興味のある方はご参加下さい。

2013年5月31日金曜日

20th Anniversary i-Android Meeting



20th Anniversary i-Android Meeting(通算第20回情報工学科 i-Androidの会)のご案内です。

   日時:2013年6月5日(水)16:50より
   場所:情報学部棟7階704ゼミ室
   発表:以下の4件を予定
布施 諒・富上徹也:気圧サーバを利用した電動車いすの在階推定の基本検討
村田翔太郎:スマートフォンの音声認識・合成機能の家電操作への適用の検討
江藤 順哉:OpenCVを用いた擬似近接センサーの検討
山本富士男:NetLogoAndroidによる交通シミュレータ

今年度で3年目、今回は記念すべき第20回となりました。ご支援、ご協力いただいた教職員、学生諸君に感謝します。(今回の発表者には、ドロイド君の刻印のある7インチAndroidケースが、特別贈呈されるそうです!)