学会に行った学生に出張報告のブログを書いてもらいましたが(<<発表編>>、<<番外編>>)、教員も学会だけで、すごすご帰ってきているわけではありません。隙間の時間を見つけて見聞を広げるべく、努力もしています(勝手な言い分)。ここでは、その一部というか全部を紹介します。
最終日の学会セッション開始は10時からでした。ということで、朝早く起きて、富山からのローカル線に乗りました。
この写真はとなりの町、高岡市の郊外で撮影したものです。稲刈りが終了後の田んぼに小サギ?が群れています。その昔、トキが田んぼを踏み荒らす害鳥と言われていた時代は、まさしくトキがこのような感じだったのでしょうか?
ジャスト10時、そのセッションのトップバッターである菅谷君の発表に何とか間に合いました。十分、間に合うはずだったのですが、いろいろワケアリです(ここでは、恥ずかしくて詳細は申し上げられません)。
午後は、夕方の飛行機の便の時間まで、富山市内をブラリ旅しました。富山城址が公園になっており、そこを散策しました。遊覧船があり、出発時間まで5分とのことでしたので、乗船しました。
船の後部座席からの眺め。41人乗りの船でしたが、私の専用船となりました。土日、桜の季節(川の両側は桜並木)は、待たないと乗れないそうです。
今の名前は松川と言いますが、元々は神通川の支流だったようです(船頭さんの説明を受けた私の解釈)。中央に小さく見えるのは、青サギです。人に慣れていて、逃げません。この川を堀にして富山城があったとのことです。佐々成政が一時城主(この表現がよいかは不明)でしたが、江戸時代は加賀前田の分家が城主だったようです。
ゼネコンの佐藤工業(かつて、ANAと共同でサッカーチームを持っていた会社です)の富山本社も船から見えました。おしゃれな建物でした。船頭さんが、佐藤工業が請け負った黒部のトンネル工事の小説“高熱隧道”の紹介をしてくれました。これは、大きな人間ドラマの小説です。船頭さんも私も読んだことがあり、ちょっとその話で盛り上がりました。
市内を流れる“いたち川”との合流地点。向こうに見える川がいたち川。“蛍川”という小説のモデルの川です。多感な少年時代を舞台にした小説です。想いを寄せた少女と蛍川の上流で蛍の乱舞を見る、というシーンだけは記憶に残っています。
ということで、ちょっとした観光もできました。学生の発表を見ているときは、自分が発表する方が楽、ということで何でわざわざ学会に、・・・なんて思うときもありますが、このような隙間の時間で地方の文化や歴史に触れるのは、やはり楽しく嬉しいものです。
最後に、船頭さんが紹介してくれた本は、私も推薦図書としたいと思います。
・吉村 昭 「高熱隧道」
・宮本 輝 「蛍川」
吉村 昭の小説は、素材を徹底的に調べ上げて書いているので、本当に迫力があります。宮本 輝は、「宮田 輝」の誤記ではなりませんので、念のため(分かってほしい)。同じ著者の「泥の河」という小説もGOODです。学生の皆さんは、是非読んでみてください。
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