募集期間:4月4日(月)~6月10日(金)
このブログをご覧になっている中高校生のみなさん、ぜひ、ご応募ください。
前回の記事で、本年度のコンテストのホームページで「他校の取組」をご紹介しているとお話ししたのですが、同じように、参加を検討されている高校のみなさんに参考にしていただこうと、参加形態の違いによる、創造力向上の違いについても分析してみました。
【疑問1】
個人参加とグループ参加では、どちらの方が創造力が向上したと感じているか?
IT夢コンでは、いずれの参加も認めていますが、どちらが創造力が向上したと参加者のみなさんは感じているのでしょうか。応募期間が比較的短いため、個人が一気にアイデアをまとめてしまった方が深みのあるアイデアになりそうな気もしますし、また、グループでワイワイやってアイデアをまとめた方が面白いアイデアが出そうな気もします。
ということで、どちらの方が創造力の向上に役立つか、一概には言えない気がします。この疑問に答えるべく、去年の参加者のみなさんの回答を分析してみたところ以下のような傾向になりました。数字が大きい方が、より、創造力が向上したと思っているという意味です。
この結果から、去年については、グループで参加した方が、「創造力が向上した」と参加者のみなさんが思っているということがわかりました。
【疑問2】
授業での応募と課外活動では、どちらの方が創造力が向上したと感じているか?
これも、授業できちんと時間をとって実施している方が、創造力が鍛えられるという気もしますし、また、課外活動で思いっきり好きなことに時間を割いた方が創造力が向上する気もしますし、どちらが創造力の向上に役立つか、一概には言えない気がします。ということで、こちらも去年の参加者のみなさんの回答を分析してみました。
差は先ほどよりも小さいですが、授業で参加した方が、「創造力が向上した」と思っているということですね。この差は、統計的に、有意な差となっています。
【疑問3】
去年の三つのテーマのどのテーマが一番創造力が向上したと思われているか?
去年は、1)ITで解決する社会の問題、2)ITを活かした未来の○○、3)ITで盛り上げる東京オリンピックだったのですが、いずれも簡単にはアイデアが思いつかないものだと思います。ということで、こちらも去年の参加者のみなさんの回答を分析してみたところ以下のような傾向になりました。
結果としては、「ITでオリンピックを盛り上げる」が一番高い得点となったのですが、(難しいことを言うようですが)差は誤差の範囲の差にとどまっており、統計的には差はないという結果になりました。
ということで、昨年度の参加者へのアンケートからわかったことは、
【疑問1の答え】
グループでの参加によって、より創造力が向上したと感じている。
【疑問2の答え】
授業での参加によって、より創造力が向上したと感じている。
【疑問3の答え】
去年のテーマでは差がない。
ということです。まとめていて感じたのは、このような結果になったからと言って、個人参加がダメでグループ参加が必ず良いかというと、そういうわけではないですし、授業が良くて課外活動がダメというわけでもないです。ただ、ご指導いただいている先生方に、ご指導の際に選択肢があるようでしたら、ご参考にしていただきたいと思い、今回ブログでご紹介することにしました。
以上、数回にわたって、昨年度の反省と今年の企画の説明をさせていただきました。ゴールデンウィークも終わり、参加を検討されている皆さんは、基本的なアイデアを出し終えて、アイデアに磨きをかけている段階ではないかと思います。ただ、締め切りまで、1か月近くありますので、まだ、準備ができていない皆さんも、まだまだ、応募するアイデアを考える時間は十分にあると思います。コンテストの目的は、あくまでも参加のみなさんの能力の向上で、私たちはその目的ができるだけ達成されるよう、しっかり運営をしていきますので、応援の方、よろしくお願いします。
【勝手バックナンバー】
その1 2016年も開催しますIT夢コン!
その2 2016年も開催しますIT夢コン! テーマについての反省(1)
その3 2016年も開催しますIT夢コン! テーマについての反省(2)
その4 2016年も開催しますIT夢コン! ポスターセッションの反省
その1 2016年も開催しますIT夢コン!
その2 2016年も開催しますIT夢コン! テーマについての反省(1)
その3 2016年も開催しますIT夢コン! テーマについての反省(2)
その4 2016年も開催しますIT夢コン! ポスターセッションの反省
コンテスト終了後も、その意義や効果を検証していることがお分かりいただけたものと思います。
返信削除でも、どうして、差が小さいほうが有意な差であって、それよりも大きな差が誤差の範囲で有意な差とは言えないのでしょうか? 不思議ですね。私も断定的なことは言えませんが、各データの値のばらつきやサンプル数に影響されているのだと思います。
このようなことは統計学の手法として確立されています。勉強することが大切な意味はここにも現れていると思います。客観的に、論理的に説明することは重要ですね。こんなこと、何に使うのか分からない、何で勉強するのか分からない、という前に、覚えろ、勉強しろ、と言われたことは、ちゃんと覚えましょう(^_^)。これは、某シンガーソングライターが母校の講演?で、話したことです。