(広報誌KAIT 2006年度 秋号より)
7月22日~29日の日程で、ハンガリーのブタペストで開催された、題記学会に大学院生2名(木本幸樹さん(博士前期課程1年)、江橋克哉さん(博士前期課程2年))とともに参加しました。同行者は、元徳増研究室助手の巽久行先生(現、筑波技術大学助教授)と、村井保之先生(現、日本薬科大学講師)です。今回の国際学会参加は、木本さん、江橋さんにとって初めての経験であり、海外渡航も、幼少時代を除けばこれも初めてということで刺激の多い、有意義な多くの出会いを持ったようです。学会は、複数のセッションを別々の学会が同時並行的に受け持つ変則的なものでありましたが、そのうち、ソフトコンピューティングのセッションで、“Rectilinear Jigsaw Puzzles: Theory and Algorithm”と題する論文を、学生諸君に発表してもらいました。英語に非力な部分があっても事前の準備さえしておけば、立派にできるものだと、今回も感心したものです。
ところで、ブタペストは、ドナウの真珠と喩えられるごとく、歴史を具現する町並み、重厚な建造物、そしてドナウに代表される自然が融合した美しい町です。ドナウ川の西側の高台がブタで、ネオバロック様式の王宮が全市を見渡します。東側は、平地でペストといいます。ハンガリーには、騎馬民族マジャール人に始まって、モンゴル人、オスマントルコ、ハプスブルグ家、オーストリア、ナチスドイツ、スターリンのソ連と引き続く蹂躙を受けた歴史が、数多く残されています。ネオゴシック風の教会に混じって、イスラム教のモスクもあります。石畳の路面が多いですが、パリ市内観光のように、大抵のポイントに、徒歩でも地下鉄やバスでも自由に行けるので便利です。温泉があるのもうれしいものです。
学生諸君には、これらすべてが、何物にも変えがたい貴重な経験になったものと確信しています。実際、この思いは、うんざりする片道14時間の旅程のあとでも変わりません。
(情報工学科教授/徳増眞司)
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