2011年3月30日水曜日

松田先生が(社)日本機械学会「2010年度 標準事業表彰 国際功績賞」を受賞

本学科の松田三知子教授(三知子と孝典のインド特別講義でおなじみの松田先生です)が,社団法人日本機械学会より「2010年度 標準事業表彰 国際功績賞」を受賞しました.この国際功績賞は,基準に関する国際交流や,国際的地位の向上,もしくは日本の標準化事業の発展へ顕著な貢献をなした個人に対して授与されます.

今回の受賞は,国際標準化機構(略称ISO)という工業分野の国際規格を策定する団体での活動が評価されたものです.松田教授は,ISOの生産ソフトウェア環境に関する国際規格を開発する作業グループでコンビナを務められ(ISOでは作業グループのリーダのことをコンビナと呼びます),日本発の国際規格ISO16100シリーズの開発を主導されました.

ISO16100シリーズは,パート1~6の全6部から成る国際規格で,製造アプリケーションシステム開発のための共通基盤として,流通している生産ソフトウェアの相互運用環境を構成するために必要な技術を国際標準化したものです.これにより,アプリケーションシステム開発の効率化とコストの低減が可能となります.

松田先生に感想を語っていただきました.

大変うれしく思うと同時に驚いています.また,色々な形で私の標準化活動をご援助くださった方々に,大変感謝いたしております.

驚いていると申しましたのは,私が国際コンビナを務める作業グループの日本国内の審議団体(経済産業省から委託を受け国内対策委員会を組織する団体)は,日本機械学会ではなかった(2009年度までは精密工学会,2010年度から(財)製造科学技術センター)からです.自学会の活動でないものに対しても,広く公平に全体を見るという学会の在り方に少々感服しました.また,そのような学会から,私の活動をご評価いただいたことを,とてもうれしく誇りに思います.

現在,ISO16100シリーズを基礎として,その利用方法とその利用のために必要な技術基準を,ISO16300シリーズとして国際標準化することを計画中です.今後は,ISO16100シリーズの普及に向けてもうひと頑張りする予定です.

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