2011年3月15日火曜日

情報工学科から9件の研究発表 ~情報処理学会第73回全国大会~

平成23年3月2日~4日の日程で,東京工業大学大岡山キャンパスにおいて,情報処理学会による第73回全国大会が開催され,情報工学科の学生により9件の研究発表が行われました(表1参照).

1960年に設立された情報処理学会は,現在では会員数が2万人を超え,国内外の情報処理分野の指導的役割を果たす学会であり,公式ホームペー ジによれば,「コンピュータとコミュニケーションを中心とした情報処理に関する学術および技術の振興をはかることにより,学術,文化ならびに産業の発 展に寄与する」ことを活動の目的とする由緒正しい学会です.もちろん,本学科の教員や大学院生・学生たちの研究活動の中心的な場となっています.

卒業シーズンとなる3月の学会では,修士論文や卒業論文で行った研究成果が多数の大学から発表されます.その例にもれず,本学科からも技術者や研究 者の顔つきに少し近づいた学生たちの活躍が見られた今回の学会でした.春めく季節の中,それぞれの新しいスタートへ向けて,これからも元気いっぱいに歩み 続けて欲しいと思います.

研究発表を行った学生たちの勇姿です.






表1.発表者と研究発表題目
平岡光重 オントロジを用いたレシピ分類とベストプラクティスの抽出
北見孝大 創造的開発技法における因果モデル洗練のための閾値設定法の検証
岡本幸樹 ネットワークモデルに基づいたエージェントシミュレーションによる情報推薦システム評価方法の提案
高見澤聖子 FACT-Graphを用いた社説の比較分析
中村孔明 手指形状認識による画像認証手法を行うための特徴軸決定~主成分分析による次元圧縮~
平澤 翼 音声認証における「なりすまし」の検証と対策の検討
野口敦弘 自己組織化マップを用いたタッチスクリーンによるキーストローク認証手法~打鍵リズムの再現性
上枝俊太 教育現場の情報流出事故防止を目的としたUSBメモリ貸出システムの提案
漆畑龍典 音声情報を用いたエンターテインメント動画のシーン分析と評価


発表した学生に,感想や後輩へのアドバイスを語ってもらいました.

学会の感想など

  • やっと終わった。
  • これからどうしよう…もっと勉強しなきゃ。
  • 次の学会が楽しみですね。
  • とても緊張しましたが、練習の甲斐あってか、スムーズに発表することができました。良い経験になりました。
  • 初めての学会ということで緊張した。質問への回答の口調、発表時の姿勢などの問題点が見つかり、今後に生かせると感じた。
  • 今回、発表して感じたことは、どれだけ凄い研究であったとしても、聴講者の興味を引くものでないと、なかなか興味深く話を聴いてもらえないと思いました。身近な問題であったり、違う分野であっても発想が面白かったり、インパクトが必要だと思いました。
  • FIT(情報科学技術フォーラム)2010の時よりは落ち着いて発表することができました。しかし、もっと聴講者のほうを見ながら発表できたらよ り良かったと思います。自分の研究の利点をもっとアピールしないと、なにを言いたいのか伝わりにくいと感じました。様々な研究を見ることができて、自分の レベルを確認できました。そのため、これから院に進学したら、もっと研究に力を入れようと思います。東工大の学食で食べたスンドゥブが美味しかったです。

高校生や後輩へのアドバイス

  • 大事なのは、ステップをひとつひとつ踏んでいくことだと思います。すると、「次はこういう風にしてみよう」と、次のステップの方向性や課題が見え てくると思います。受験や環境の変化で、焦ったり不安になったりすることもあると思いますが、まずは目の前のことをやってみましょう。
  • 今までの勉強を通して、自分が興味を持った分野に関して思う存分に研究することができます。今現在、興味がなくても、大学生活を続けていくうちに 興味が生まれてくるものです。大学は、あなたの意欲を育ててくれます。勉強や研究だけでない、様々な経験があなたを待っています。ぜひ、一度神奈川工科大 学のオープンキャンパスに来てください。
  • 学会での緊張感を味わうことは、良い刺激となると思います。学会で、様々な人からアドバイスをもらうことによって、自分だけでは見えていなかった物が見え、あらゆる角度から物事を考えることの重要性を学ぶことができる。
  • 大学では自分の興味のある分野を幅広く学ぶことができます。好きな講義を受けることが出来るので面白いと思います。高校でしっかり勉強しておくと大学でも余裕をもって生活できます。

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