2012年8月12日日曜日

ICタグを避難訓練に活用する

本ブログの記事「iPhoneにSuicaEdyをつける」は、多くの方々に読まれているようです。SuicaやEdyはNFC(近距離無線通信)と言われる部類のものですが、NFCには他にMifareという仕様もあります。ここでは、そのMifareの活用例を示します。

9月に本学全体で避難訓練があります。12階建ての情報学部棟から、学生、教職員が階段(南と北の2つ)を使って避難する状況を把握したいと思います。そこで登場するのが、NFCタグです。下図のようなイメージです。避難する際、各階段入り口に貼られたNFCタグに、Androidをタッチして行きます。NFCタグ内のメッセージ("南12F"など)読み取りと通過時刻を記録するためです。

避難する際に、壁にあるNFCにAndroidをタッチ!

さて、これを実現するには、壁に貼付けるNFCタグを用意します。まず、下図のようにAndroidを使って、NFCタグに階段情報(位置情報)を書き込みます。

NFCタグに階段(位置)情報を書き込みます

次に、履歴記録用のAndroidアプリケーションを作りました。NFCタグに書き込まれている階段情報に通過時刻を加えて、Android内部のデータベースへ次々と格納して行きます。後で、AndroidをPCに接続すると、それらは自動的にPC画面に出力されます。机上で試行した場合のAndroid画面を以下に示します。(南階段の12Fから避難して4Fへ到着したところです。)

NFCタグ内の情報と通過時刻をデータベースへ記録

(補足1)NFC機能は、国内版Androidにはあまりありませんが、海外仕様のものには備わっていることが多いです。NFCのid(NFC IDm)を読み取ることは比較的簡単ですが、NFCへのデータの書込みと読込みは少しやっかいです。ハイレベルのAPIがまだ無いようですので。
(補足2)すでにこのブログにも投稿していますが、Androidアプリケーションのための優れたグラフィカル開発環境MIT App Inventorというのがあります。これが、このNFCに対応するというニュースがありましたが、現時点では、まだ公開されていないようです。期待したいと思います。

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