2012年1月11日水曜日

TeXで卒論を書く

現在、大学4年生や大学院2年生は、卒業論文や修士論文を書いている真っ最中です。最近は、パソコンで動くワープロソフトを使って書くのが普通です。

長い文章を書くときは、私はTEXというソフトを使います。TEXは、テックとかテフと読みます。そしてEを下にずらせないときはTeXと表記します。TEXは、組版してくれるソフトで、HTML文書がタグで色々指示するように、TEXも様々なコマンドで指示します。章立てや、図の参照関係などを、自動で付与してくれます。とても便利です。詳しい説明は、他のサイトを見てください(e-Words(TEX)Wikipedia(TEX))。

しかし、これくらいのことだと、最近のWordでもできます。TEXには、もっと複雑な優れた機能が備わっています。しかし、それらの機能を最近の学生さんたちが使うのは稀です。そのため、最近の学生さんに、TEXを勧める機会がありません。

そんなある日、ちょうど年明け最初の授業の日でした。一人の学生が訪ねてきました。「論文を書いていて、研究室に代々伝わるTeXのスタイルファイルを使っている。そのコメントを見ると、作成者の名前として○○先生の名前がコメントに記述されている。最新のスタイルファイルがあったらいただけないか」と訪ねてきました。そして最後に、「○○先生のおかげで論文を書くのが捗っています」と言い残して去っていきました。

TEXを使って卒業論文を書いているところです

あまりにも嬉しかったので、時間を見つけて、その学生が論文を書いているところに凸撃突撃しました。写真では見づらいかもしれませんが、ディプレイの左側でTEXのソースを表示し、右側でTEXで作った論文を見ています。

TEXは、数式化学構造式などを書くのも得意なので、いろいろな分野で使われています。あまり使われていないようですが、音楽の楽譜を書くこともできます。

1 件のコメント:

  1. これは情報工学科の保守本流の記事です。
    どこかに書かれていたかも知れませんが、私も、この種の記事を増やしたいと思っています。

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